不動産の知識・税金の知識

知っておきたい
不動産売買の基礎知識

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これから不動産を売却または購入をされる方のための不動産売買に関するさまざまな情報を掲載しています。

2.方法─自分で探すのとプロに頼むのとの違い

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不動産業者に依頼する際のポイント

 買主や希望物件を広く探索したり、契約に向けての諸条件を調整、契約書の作成・締結、引渡しと確実な権利移動を行うなど、このような複雑な手続きを円滑にこなすには、報酬の負担は生じてもやはり専門の不動産業者に依頼した方が安心でしょう。
 しかし、すべての不動産業者が信頼できるとは限りません。安心して取引が行えるように、不動産業者の選定のチェックポイントをあげてみました。

1.こんな不動産業者は要注意
①不動産業者の情報収集

 宅地建物取引業は免許制であり、業務を行うためには国土交通大臣か都道府県知事の免許が必要です。そして、事務所ごとに免許の番号や有効期間などを記載した「宅地建物取引業者票」を掲示することが義務付けられています。通常の不動産業者であればお客様の見やすい場所に業者票を掲げているはずです。

 また、各都道府県の不動産業課などには、「宅地建物取引業者名簿」が備え付けてあります。この「宅地建物取引業者名簿」を閲覧することで、その不動産業者が過去に法律に違反したことがないか確認することができます。
<名簿閲覧のポイント>

  • 商号(社名)、事務所の所在地、役員がひんぱんに変わっていないか。
  • 従業員の異動が激しくないか。
  • 業務経歴書から十分な取引実績はあるか、行政処分歴はないか。
  • 財務諸表から財務状況に問題はないか。

 信頼できない不動産業者は、これまでにも何かしら問題を起こしていることが往々にしてあります。近隣や過去にその不動産業者と取引したことのある人などに、仕事振りや対応について聞いてみるのも良いでしょう。

 さらに、現在は、国土交通省のガイドラインに基づいて、各不動産業界団体で、売却・購入のお客様に対し、その全体の手続きを説明した書面を交付するよう会員業者を指導しています。このような書面を交付してくれるかどうかも不動産業者をチェックするうえでのポイントとなるでしょう。

②こんな不動産業者、担当者は要注意

 不動産業者の中には、自らの利益のみを重視し誠実に営業をしていないところもありますので注意が必要です。具体的には、話の内容が調子よすぎたり、質問に答えてくれない、または答えもいい加減なものであるなどです。また、希望と異なる物件の購入を強く勧めるような不動産業者や担当者も要注意でしょう。あやしいなと感じたら、国土交通省等のHPに宅建業者の処分情報が掲載されていますので、そちらを調べてみるのも良いでしょう。

2.依頼にあたっての注意事項
①依頼の主旨を明確にする

 売却を依頼するときは、売却希望価格(手数料差引後の手取額かそうでないか)、売却希望時期(いつまでに売却を完了させたいか)、売却方法(新聞広告、他業者への情報提供、指定流通機構への登録等の売却手段に支障はないか)、を明確にして依頼すべきでしょう。また、すでに他の不動産業者へ売却を依頼している場合はその旨伝えることも必要です。まだ依頼条件が明確に定まっていない場合はその旨を伝えて、不動産業者からアドバイスを受けることも有効でしょう。

 購入を依頼するときも、売却と同様に希望条件を明確にしないと、依頼を受けた不動産業者もどのような物件を紹介すれば良いのかわからず、満足のいく対応が得られないことになってしまいます。

②媒介契約の3類型

 不動産業者に仲介(法的には媒介といいます)業務を依頼するにあたっては、依頼条件などを明記した媒介契約を締結することになります。媒介契約には、「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類があり、依頼者がどの契約にするか選択できます。依頼する側としてそれぞれの違いを知っておく必要があります。

「専属専任媒介契約」とは、依頼者は1社の不動産業者にしか媒介を依頼できない契約で、自分で取引の相手方(買主や売主)を探すことも禁止されています。専属専任媒介契約の有効期間は3ヵ月を超えることはできません。不動産業者は、依頼された売情報、買情報を指定流通機構(国土交通大臣の指定を受けた不動産情報ネットワーク)へ契約後5日以内に登録して情報を一般に公開し、広く相手方を探す活動をしなければなりません。また、1週間に1回以上の業務処理状況の報告が義務付けられています。

「専任媒介契約」とは、依頼者は1社の不動産業者にしか媒介を依頼できない契約ですが、自分で取引の相手方(買主や売主)を探すことは認められています。専任媒介契約の有効期間は3ヵ月を超えることはできません。また、不動産業者は、依頼された売情報、買情報を指定流通機構へ契約後7日以内に登録しなければならず、2週間に1回以上の業務処理状況の報告が義務付けられています。

「一般媒介契約」とは、依頼者が複数の不動産業者に媒介を依頼することができる契約です。また、自分で取引の相手方(買主や売主)を探すことも認められています。
(注)指定流通機構には、現在、エリアごとに「東日本レインズ」「中部レインズ」「近畿レインズ」「西日本レインズ」の4つがあります。

レインズのしくみ レインズのしくみ

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3.個人情報について

 平成17年4月1日から個人情報保護法が完全施行されています。この法律は個人情報取扱事業者に対して、個人情報の取得、管理、第三者提供等に関して必要な事項を定めたものです。指定流通機構(レインズ)に加盟している不動産業者は個人情報取扱事業者に該当しますのでこの法律の定めに従うことになります。

 個人情報取扱事業者は、通常、ホームページ等で個人情報保護方針等を公表していますのでその内容を確認するとともに、個人情報の取扱いについてのポスターや説明書も用意していますのでよく読んで理解することが必要です。

 また、平成20年3月1日に完全施行された「犯罪による収益の移転防止に関する法律」では、不動産業者は宅地または建物の売買において自ら当事者となる場合またはその代理・媒介に係る業務を行うにあたり次の義務が課せられています。①取引にあたり顧客等について取引時確認を行い、取引時確認記録を7年間保存すること。 ②顧客との取引記録を7年間保存すること。 ③その取引で収受した財産が犯罪による収益である疑いがある場合には、一定の事項を監督官庁に届け出ること。

 これにより、個人顧客については運転免許証、個人番号カード、パスポート、健康保険被保険者証などで、顧客本人の本人特定事項(氏名、住居、生年月日)の確認を求められることになります。

 なお、平成28年10月1日から施行された改正法により、本人確認書類のうち、健康保険被保険者証のように顔写真のついていないものについては、他の本人確認書類または公共料金の領収書等の補完書類の提示が必要となりました。

4.権利証等の重要書類は極力預けない

 権利証、委任状、実印、印鑑登録証明書などを不動産業者に預けることは極力避けましょう。これらを預ける場合は、使途、期間などを明確に質問し、預り証を必ず発行してもらうことが必要です。

 また、委任状で委任事項等が記載されていないいわゆる「白紙委任状」を差し入れることを要求する不動産業者もあるようですが、仲介を依頼する段階で白紙委任状が必要になることはありません。

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本コンテンツの内容について

平成29年6月1日現在の法令に基づいて作成されています。本コンテンツは不動産の売買を検討されている方々の参考となる法令等の概略を説明するものであり、本コンテンツを利用してなされた個々の取引について弊社は何ら責任を負うものではありません。