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2014年8月号

不動産市況や業界動向などの旬な情報を記載したコラムです。

新築マンションのお買い時感は強まっているの?

(1)首都圏 主要エリア 新築マンション価格の年収倍率推移

首都圏 主要エリア 新築マンション価格の年収倍率

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 首都圏で新築マンション価格の年収倍率がピークを迎えていたのは1989年~1990年で、東京都では新築価格(70m² 換算)が1億円超という高額であったことから、年収倍率は18.12倍という極めて高い値を記録していました。神奈川県をはじめ周辺3県でも10倍を超えていましたので、“90年代バブル期”の新築マンションが一次取得者である一般勤労者の所得水準から如何にかけ離れていたのかがわかります。2013年時点での年収倍率と直近20年間での平均年収倍率をそれぞれ比べてみると、いずれも2013年時点の方が1~2ポイント程度上回っており、さらに周辺3県ではミニバブル期よりも高い値となっています。

(2)近畿圏&中部圏 主要エリア 新築マンション価格の年収倍率推移

近畿圏&中部圏 主要エリア 新築マンション価格の年収倍率

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 近畿圏と中部圏でも推移を見てみると、年収倍率のピークは1990年となっていますし、その中でも京都府は18.36倍と突出しており、前述の東京都をも上回る値を記録していました。大阪府や兵庫県では概ね14倍で、首都圏と同じく近畿圏でもこの時期に新築マンション価格と一般勤労者の平均年収との間には大きな隔たりが生じていたと言えます。愛知県でも1990年に年収倍率のピークを迎えていましたが、その値は8.76倍と10倍に達しておらず、三大都市圏の主要エリアの中では比較的低い水準に留まっていました。
 各主要エリアにおける2013年時点での年収倍率はそれぞれ“90年代バブル期”のピークを下回っていますが、直近20年間での平均年収倍率と比べると、京都府では2ポイント強、それ以外のエリアでは0.5~1.5ポイント程度上回っています。

 巷間では「住宅価格の年収倍率は5倍前後が適正である」とも言われていますが、今回の中長期的な推移を見る限りでは、例えば東京都で8.41倍、大阪府で6.19倍など、標準的な年収倍率は一律ではなく各エリアによってそれぞれ固有の水準を有しているため、仮に東京都で5倍前後まで新築価格が下がることを待っていても一向に購入することは叶わないでしょう。直近の年収倍率はいずれの主要エリアでも平均年収倍率から上振れる傾向にあり、現時点では大きく逸脱しているとまでは言えませんが、新築マンション価格が年収見合いでかなり高騰していることは事実のようです。したがって、新築マンションの購入を検討する際には販売価格や住宅ローン金利の動向に注視することも重要ですが、さらに所得に対する負担について考慮する必要性も高まってきています。