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2010年12月号

不動産市況や業界動向などの旬な情報を記載したコラムです。

あなたはリフォーム派?築浅派?
~ただいま築年の古いマンションの流通が増加中

東京都は築30年以上の築古物件が増加中

 まず中古マンションが日本一多い東京都で築10年単位に区分して検証してみます。東京都の築10年未満(=築浅物件)はグラフの通り直近3年では最も多いシェアを占めています。購入して10年を経ずして売却するケースが一番多いとはやや意外です。2010年も築浅物件のシェアは33.3%と最大ですが、2009年の33.7%から僅かに縮小しています。一方、築10年以上~20年未満は25.3%で、2008年の22.8%および2009年の25.0%からシェアが徐々に拡大しています。

 築10年~20年未満の物件の流通シェアが拡大しているのは、築10年を過ぎた頃から家族構成の変化や子どもの成長など、いわゆるライフステージの変化によって家を買い替える意向が強くなるためと考えられます。築30年以上の物件の流通シェアが年々高くなっている理由は、リフォーム技術の向上で築年の古いマンションを安く買ってその分リフォームにお金をかけるという考え方が購入者に浸透し始めてきたからと言えるでしょう。築年が30年を超える中古マンションの流通が20%を超えていることからも築古物件人気、リフォームブームのほどがわかります。

大阪府でも築30年以上の物件が急増中

 大阪府では東京都よりもはっきりと築10年未満の築浅物件の流通シェアが縮小する傾向にあります。2008年には流通シェアは28.2%と地区10年~20年未満とほぼ同じシェア構成だったのですが、2年間で4.4ポイント縮小し、2010年には23.8%となっています。東京都よりも築古物件の流通が活発であるため、2010年の平均築年も東京都の18.4年に比べ19.1年とやや古くなっています。

 また、東京都とは異なって流通シェアの最大のボリュームゾーンは築10年~20年未満で、2010年の流通シェアは29.0%と、2009年の28.9%からほぼ変動がありません。東京都と同じ傾向を示しているのは築30年~40年未満と築40年以上の流通シェアが年々増加傾向となっていることで、特に築30年~40年未満では2009年の18.5%から2010年は21.4%にわずか1年で2.9ポイントもシェアが拡大しています。大阪府でも築年が古くて安価な物件を購入する動きが顕著になっています。

愛知県は築10年~20年未満の物件のシェアが圧倒的

 愛知県ではもともと築30年~40年未満と築40年以上のストック数が少ないという特徴があります。マンション供給の拡大が東京都や大阪府と比べるとやや遅く、戸建住宅の供給が盛んであるという“お国柄”もデータに表れていると言えるでしょう。

 愛知県の流通シェアで最も大きいのは築10年~20年未満の物件で、2010年は41.4%の流通シェアがありました。築10年~20年未満が、愛知県においては圧倒的な“売り頃物件”となっていることがわかります。また、愛知県では築10年未満の流通シェアが相対的に小さく、築浅物件が市場にあまり出回っていないことがわかります。また築年物件の流通シェアも増加はしていますが、まだ東京都や大阪府ほど大きなシェアにはなっていません。築20年以上の物件は概ねストック数に応じた流通事例が市場に出ているようです。平均築年は2010年には17.1年で東京都よりも1.3年若いのですが、やはり年々進む傾向が表れています。

 このように、築何年ものの物件の流通が盛んなのか、またシェアが増加傾向にあるのかは、地域によってだいぶ違いがあることがわかります。一般に築浅物件は設備や仕様も新築と大差がなく、またリフォームする必要もほとんどないため中古市場ではすぐに買い手が付く場合が多いのですが、大阪府や愛知県では流通シェア自体も減少する傾向がありますから、ますます人気が高くなる可能性があります。その一方で、築古物件の流通も拡大傾向にあり、比較的価格の安い物件に対するニーズが高くなっているようです。実際の中古マンションの売買では、物件の個別条件によって価格が大きく左右することは当然のこととしても、このような地域の流通特性も売却のタイミングや値付け判断の参考にすると良いでしょう。

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