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定期借家契約
読み:ていきしゃっかけいやく

契約期間の満了によって賃貸借関係が確定的に終了する借家契約。借地借家法に基づく契約類型である。

一般の借家契約は、借主を保護するために、貸主は正当事由がない限り契約の更新を拒絶できないとされているが、定期借家契約においてはそのような制約がない。

定期借家契約を締結するには、次の要件を満たさなければならない。
1)契約期間を確定的に定めること
2)公正証書による等書面によって契約すること
3)貸主が借主に対して、契約の更新はなく期間の満了とともに契約が終了することを、あらかじめ書面(契約書ではないもの)を交付して説明すること

中途解約の可否等は特約で定めることとなるが、やむを得ない事情により生活の本拠として使用することが困難となった借家人(床面積が200平方メートル未満の住宅に居住している借主に限る)は、特約がなくても中途解約ができる。また、契約を延長する場合は、当事者双方の合意による再契約が必要である。

また、契約は期間の満了によって終了するが、期間が1年以上の場合は、賃借人に対して、期間満了の1年前から6ヵ月前までのあいだ(通知期間)に契約が終了する旨を通知しないと強制力が働かない。ただし、通知期間後に契約終了の旨を通知すれば、通知後6ヵ月を経過したあとは契約の終了を強制できる。

定期借家契約は契約更新が無い契約であるから、契約を延長する場合は、当事者双方の合意による再契約が必要である。

なお、賃料の改訂に関して特約があれば、借地借家法に定める家賃増減請求権の規定(契約条件にかかわらず、税負担等の増減、経済事情の変動、近傍家賃との不相応による家賃改訂を請求することができる旨の規定)は適用されない。

契約

対立する2個以上の意思表示の合致によって成立する法律行為のこと。 具体的には、売買契約、賃貸借契約、請負契約などのように、一方が申し込み、他方が承諾するという関係にある法律行為である。

契約

対立する2個以上の意思表示の合致によって成立する法律行為のこと。 具体的には、売買契約、賃貸借契約、請負契約などのように、一方が申し込み、他方が承諾するという関係にある法律行為である。

借家

借りて住む家屋。「借家する」と言うように、家を借りることを指す場合もある。これに対して、自らが所有して住む家屋は「持ち家」である。 住宅・土地基本調査では、借家を、公営の借家、都市再生機構・公社の借家、 民営借家、給与住宅に分類している。 なお、賃貸借契約に基づいて住む借家については、借地借家法が適用される。

借地借家法

借地権および建物の賃貸借契約などに関して特別の定めをする法律で、民法の特別法である。1991年公布、92年8月1日から施行されている。 従前の借地法、借家法を統合したほか、定期借地権等の規定が創設された。借地借家法では、借地権の存続期間や効力等、建物の賃貸借契約の更新や効力等について、借地権者や建物の賃借人に不利にならないよう一定の制限が定められている。

公正証書

個人や法人からの嘱託により、公証人が公証役場で作成する契約書・合意書などのことをいう。 公正証書の内容としては、不動産売買契約、不動産賃貸借契約、金銭消費貸借契約、遺言などが一般的であるが、公序良俗に反しない限り、どのような契約や合意であっても公正証書にすることが可能である。 公正証書を作成するには、当事者全員(または委任状を持参した代理人)が公証役場に出頭し、公証人に案文を提出し、公証人が公正証書を作成し、当事者全員に読み聞かせ、当事者全員が署名捺印するという手続きを踏む。 このため、文書の内容に関して後日裁判になった場合でも、文書の内容が真実であることが非常に強く推定されるので、公正証書に記載された内容がそのまま裁判で証拠になるというメリットがある(これを「証拠力」という)。 また、金銭消費貸借契約に関しては、債務者が一定の事情が発生したときには直ちに強制執行に服するという旨の陳述(これを「執行認諾約款」という)が記載されている場合には、この公正証書は裁判所の確定判決と同等の効力を持つこととされている。 このため、「約束の支払い期日までに債務者が債務を返済しない場合には債務者および連帯保証人は直ちに強制執行を受けても何ら異議はない」という旨の執行認諾約款のある公正証書が存在すれば、裁判を経ないで、直ちに債務者と連帯保証人の財産に対して強制執行を開始することができるというメリットがある。 このような強い効力を持つ公正証書であるが、その作成手数料は低額であり、利用しやすい制度となっている。

特約

特別の条件を伴った契約をすることをいう。 原則として契約条件の定め方は自由であるから、どのような条件が特別であるかについては判断の幅があるが、一般的な条件とは異なる利益を伴うものをさすと理解されている。 ただし、強行規定(法令によって当事者の合意如何にかかわらず適用される規定)に反する条件は当事者が合意しても無効である。

床面積

建築物の各階において、壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の面積をいう(建築基準法施行令第2条1項3号)。 なお具体的な床面積の判定の方法については、建設省(現国土交通省)が、通達(昭和61年4月30日付建設省住指発第115号)によって詳しい基準を設けている。

賃料

賃貸借契約によって賃借人が支払う対価をいう。 特約がない限り後払いである。また、地代・家賃については、事情変更による増減請求権が認められている。 なお、借主が実質的に負担するのは、賃料に保証金、預かり金等の運用益を加えた額(実質賃料)である。また、共益費など賃料以外の負担を求められることも多い。

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