三井住友トラスト不動産

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安心R住宅
読み:あんしんあーるじゅうたく

安心に関する一定の要件を満たす旨の標章(マーク)を使用することのできる住宅。標章の付与は、国土交通省の告示(特定既存住宅情報提供事業者団体登録制度)に基づいて登録された事業者団体が行なう。

安心R住宅の標章を使用するために必要な要件は、1)新耐震基準(1981年6月1日以降の耐震基準)等に適合すること、2)インスペクション建物状況調査等)を実施し、構造上の不具合および雨漏りが認められず、住宅購入者の求めに応じて既存住宅売買瑕疵保険を締結できる用意がなされていることである。そして事業者は、当該住宅の広告などに際して、安心R住宅の標章を表示できる。

安心R住宅の標章の付与に当たる事業者団体は、国土交通大臣の審査・登録を受け、リフォームの基準及び標章の使用について事業者が守るべきルールを設定し、団体の構成員である事業者を指導・監督することとなる。

なお、「安心R住宅」の「R」は、Reuse(リユース)・Reform(リフォーム)・Renovation(リノベーション)の意味である。

国土交通省

国の行政事務を分担管理する機関のひとつ。国土交通省設置法に基づいて設置され、その長は国土交通大臣である。英語表記は、Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourismである。 「国土の総合的かつ体系的な利用、開発及び保全、そのための社会資本の整合的な整備、交通政策の推進、観光立国の実現に向けた施策の推進、気象業務の健全な発達並びに海上の安全及び治安の確保を図ること」(国土交通省設置法)を任務とし、その達成のための事務を司っている。 所掌事務は多岐にわたるが、たとえば、国土、都市、住宅、交通に関する政策、河川、道路、港湾の整備、不動産業、建設業、運送業に関する事務の大部分は、国土交通省が担っている。また、国土地理院、気象庁、海上保安庁、観光庁は、国土交通省の組織である。 国土交通省は、平成の中央省庁再編の一環として、国土庁、建設省、運輸省、北海道開発庁を統合し、2001年1月6日に発足した。

新耐震基準

建築物の設計において適用される地震に耐えることのできる構造の基準で、1981(昭和56)年6月1日以降の建築確認において適用されている基準をいう。 これに対して、その前日まで適用されていた基準を「旧耐震基準」という。 新耐震基準は、震度6強~7程度の揺れでも倒壊しないような構造基準として設定されている。技術的には、地震力が加えられた場合の構造部材に生じる応力が許容応力以下であるだけでなく、一定以上の規模の建物については、靱性(粘り強さ)を確保することが求められる。また、建物強度のバランスも必要とされる。 なお、旧耐震基準は、震度5強程度の揺れでも建物が倒壊しないような構造基準として設定されていた。

インスペクション

「住宅インスペクション」を参照。

建物状況調査

既存の建物について、構造耐力上の安全性や雨漏り・水漏れ等の観点からその状態を確認すること。インスペクションともいう。 建物状況調査は、既存住宅売買瑕疵保険に加入するときなどに実施されている。 宅地建物取引業者は、宅地建物取引業法に基づき、2018(平成30)年4月1日以降、建物状況調査に関して次のことを行なわなければならない。 ・媒介依頼者に交付する媒介契約書に、建物状況調査を実施する者のあっせんに関する事項を記載すること ・重要事項として、買い主等に対し、建物状況調査の実施の有無、その結果の概要、建物の建築・維持保全の状況に関する書類の保存状況を説明すること ・売買等の契約の成立時に交付する書面に、建物の構造耐力上主要な部分等の状況について当事者の双方が確認した事項を記載すること

雨漏り

雨水が建物内に漏れること。屋根や外壁から雨水が 浸入し、天井や壁から室内に水が漏れる現象である。 雨漏りの原因は、部材の劣化、破損、ズレなどさまざまであるから、その修理に当たっては、原因に応じて修理方法を適切に選択しなければならない。 なお、水が室内に漏れる現象として、「雨漏り」のほか「漏水」があるが、漏水は水道管から水が漏れることである。

既存住宅売買瑕疵保険

売買された既存住宅に瑕疵があった場合に、補修費用等を支払う旨の保険をいう。保険を引き受けるのは、住宅瑕疵担保責任保険法人である。 既存住宅売買瑕疵保険を契約する際には、既存住宅現況調査などによって住宅の基本的な性能が検査・確認される。また、保険は、住宅の種類(戸建、マンション)、売主の性格(宅建業者、一般個人)、保険金支払い先(販売事業者、検査事業者、リフォーム工事者、売主)によって区別されている。

リフォーム

建物の構造強化、機能向上などを図るための改修をいう。リフォームの種類には、耐震化、バリアフリー化、省エネルギー化、耐久性向上化などのための工事がある。 リフォームへのニーズは、既存建物の有効活用、既存住宅流通の活性化、良質な住宅ストックの形成などの要請によって、今後高まっていくと考えられている。また、これを促進するためのリフォーム減税が措置されている。 一方で、リフォームは、その目的や内容が多様で幅広いこと、リフォーム前の建物の状態がさまざまであることなどの特徴がある。そのため、リフォームのための技術・技能や費用を標準化するのが難しい。また、リフォームによって高まるであろう不動産価値を評価する手法は十分に確立されているとは言い難く、リフォームを不動産価格に反映するしくみも十分ではない。リフォームに対するニーズに応えるためには、これらの課題に取り組まなければならない。