三井住友トラスト不動産

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スムストック
読み:すむすとっく

既存住宅のうち、良質なストックとして評価できるものをいう。日本語の「住む」と英語の「ストック(Stock)」を重ねた造語。「(一社)優良ストック住宅推進協議会」(住宅メーカーが参加している団体)が住宅の長寿命化を目指して名付け、その評価・流通を推進している。

スムストックは、次の3つの条件を満たさなければならないとされている。
1. 住宅履歴情報(新築時の図面やリフォーム、メンテナンス情報等)が管理・蓄積されていること
2. 長期点検計画やメンテナンスプログラムが整っていること
3. 「新耐震基準」をクリアする耐震性能があること

既存住宅

居住に供されているまたは供されたことのある住宅。「中古住宅」も同義。これに対して、まだ人の居住の用に供したことのない住宅(建築工事完了日から1年を経過したものを除く)が「新築住宅」である 既存住宅に関しては、その品質確保や流通の円滑化に資するため、既存住宅品質表示、既存住宅状況調査、既存住宅売買瑕疵保険などのしくみが整備されている。

住宅履歴情報

住宅の構造・設備、改修工事、維持保全、権利関係など、住宅の情況を示す情報をいう。 その具体的な内容が統一的に定められているわけではないが、長期優良住宅の普及、住宅の資産価値の保全、中古住宅流通の活性化、住宅の維持保全などのためには、住宅履歴情報の記録・保存が必要または有効であると考えられている。 「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」では、長期優良住宅の認定を受けるためには、その建築・維持保全の状況に関する記録を作成・保存しなければならないとされているが、この記録は、住宅履歴情報に該当する。また、住宅履歴情報は、その活用によって、住宅の維持管理やリフォームを適切に実施すること、取引の安心を向上し円滑にすること、災害や事故時に迅速・適切に対応することなどに資すると期待されている。 住宅履歴情報に関する仕組みの構築、例えば情報項目の標準化、情報表示の共通化、情報活用ルールの明確化などについては、国土交通省が設置した委員会を中心に検討が行なわれ、平成22年5月に一般社団法人住宅履歴情報蓄積・活用推進協議会という団体が設立された。

リフォーム

建物の構造強化、機能向上などを図るための改修をいう。リフォームの種類には、耐震化、バリアフリー化、省エネルギー化、耐久性向上化などのための工事がある。 リフォームへのニーズは、既存建物の有効活用、既存住宅流通の活性化、良質な住宅ストックの形成などの要請によって、今後高まっていくと考えられている。また、これを促進するためのリフォーム減税が措置されている。 一方で、リフォームは、その目的や内容が多様で幅広いこと、リフォーム前の建物の状態がさまざまであることなどの特徴がある。そのため、リフォームのための技術・技能や費用を標準化するのが難しい。また、リフォームによって高まるであろう不動産価値を評価する手法は十分に確立されているとは言い難く、リフォームを不動産価格に反映するしくみも十分ではない。リフォームに対するニーズに応えるためには、これらの課題に取り組まなければならない。

新耐震基準

建築物の設計において適用される地震に耐えることのできる構造の基準で、1981(昭和56)年6月1日以降の建築確認において適用されている基準をいう。 これに対して、その前日まで適用されていた基準を「旧耐震基準」という。 新耐震基準は、震度6強~7程度の揺れでも倒壊しないような構造基準として設定されている。技術的には、地震力が加えられた場合の構造部材に生じる応力が許容応力以下であるだけでなく、一定以上の規模の建物については、靱性(粘り強さ)を確保することが求められる。また、建物強度のバランスも必要とされる。 なお、旧耐震基準は、震度5強程度の揺れでも建物が倒壊しないような構造基準として設定されていた。

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