三井住友トラスト不動産

用語集からキーワードを検索する
プロパティマネジメント(Property Management)
読み:ぷろぱてぃまねじめんと

委託を受けて不動産の管理・運用を行なう業務をいうが、特に収益性の確保・向上をめざした業務をさすことが多い。

その業務は、大きく、運用計画の立案、賃料の設定、テナントの募集・契約などの運用業務と、不動産や設備の維持・保全、予算・収支の管理などの管理業務に分けられるが、両者を総合化して、当該不動産から得られる収益を最適化することが最も重要であるとされる。不動産の証券化などにおいて、その能力が問われる業務でもある。

不動産

不動産とは「土地及びその定着物」のことである(民法第86条第1項)。 定着物とは、土地の上に定着した物であり、具体的には、建物、樹木、移動困難な庭石などである。また土砂は土地そのものである。

賃料

賃貸借契約によって賃借人が支払う対価をいう。 特約がない限り後払いである。また、地代・家賃については、事情変更による増減請求権が認められている。 なお、借主が実質的に負担するのは、賃料に保証金、預かり金等の運用益を加えた額(実質賃料)である。また、共益費など賃料以外の負担を求められることも多い。

テナント

事務所ビルや商業スペースの賃借人をいう。大型商業ビルにおいて、集客の中心となるのが「キーテナント」である。   テナントの業種構成や配置、賃料の設定などは、ビルの性格を決め、その収益性を左右する。

不動産の証券化

不動産を流動化するための典型的な手法であり、不動産から価値を切り離したうえで、その価値を細分化し、証券の形で流通させることをいう。 その仕組みは、大まかには3つの段階によって構成される。 1.流動化の対象となる不動産をSPC等や信託受託者が譲渡を受ける。これによって元の資産保有者(オリジネーター)から不動産が切り離され、不動産そのものの価値(収益力・リスク等)が明確になる。 2.SPC等や信託受託者は、不動産から得られるであろう収益(インカムゲインとキャピタルゲイン)を裏づけとして証券(出資口・信託受益権等)を発行する。これによって、不動産の価値が細分化される。 3.証券を流通させる。 これによって、不動産が金融商品の形で取引されることになる。 このとき、それぞれの段階で仕組みを工夫し、元の不動産の価値を加工して、多様な不動産証券化商品を作り出すことができる。例えば、1.の段階では、異なる複数の不動産をプールしてリスクを分散すること、2.の段階では、収益の配分を優先・劣後の関係に構造化してリスクとリターンの異なる証券を発行することなどが行なわれている。また、3.の段階では、金融市場における不動産証券化商品の特性を明確にして、投資家による適正な判断を可能とするサービスなどが提供されている。さらに通常は、収益性を確保するために、不動産の運用は専門の運用者に委託される。 不動産の証券化において鍵となるのは、不動産からの収益を最適化するような不動産経営能力、および、不動産市場の動向を的確に把握するための市場情報である。しかしながら、その向上・充実を図るための仕組みは、現在、発展途上にある。