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囲繞地通行権
読み:いにょうちつうこうけん

他の土地に囲まれて公道に通じない土地(袋地)の所有者が、その土地を囲んでいる他の土地(囲繞地)を通行できるとする権利。民法で定められている権利である。「公道に至るための他の土地の通行権」ともいわれる(民法第210条)。

この場合、袋地の所有者は、囲繞地を通行するために与える損害に対して相応の金銭を支払うことが必要とされている。ただし、土地を分割した結果として袋地が発生した場合には、当該袋地の所有者は、公道に至るために、分割された他の土地を無償で通行することができる。

公道

公共の用に供されている道路をいう。 これに対して、私的に所有・利用される道路を「私道」という。 道路法の道路(高速自動車国道、国道、都道府県道、市町村道)のほか、農道、林道なども公道に含まれる。公道の交通に対しては、道路交通法が適用される。 なお、建築基準法においては、私道等が「道路」とされる場合があり(位置指定道路、2項道路)、このような道路も公道と呼ぶことがあるので注意が必要である。

袋地

ある土地が他の土地に囲まれているために、公道に出るには他の土地を必ず通行しなければならない場合には、この囲まれている土地のことを「袋地」という。

囲繞地

公道に通じていない土地を囲んでいる周囲の土地をいう。 民法は、他の土地に囲まれ公道に接していない土地の所有者は、公道に至るために囲繞地を通行することができる(囲繞地通行権)としているが、これは、囲繞地に対して、囲繞する土地を受益地とする法定地役権が設定されていると考えることができる。