100円ショップの品物が、
1000円以上する国がある?

生活費・物価

国によって、暮らしぶりはどれくらい違うのか。それぞれの国のよいところ、あまりよくないところは? 海外で実際に暮らす皆さんに取材やアンケートを実施し、日本との違いを浮き彫りにする「大人未来ラボ」。第1回目は、世界の「生活費・物価」についてレポートします。予想通りだったり、ちょっと意外だったり……。他国を知るにつれ、私たちが住む日本がどんな国か見えてくるのも興味深い点です。

卵の価格が一番高いのは、意外にも……

まずは、食品について比較してみました。たとえば、タマゴ。

鶏卵は、日本でも4個入り、6個入り、10個入りなどいろんなパックがありますが、各国でも1パックの個数はさまざまのようです。

6個入りパックで報告があったのは、ドイツが約130円(1ユーロ)、イタリアが約156円(1.2ユーロ)、アメリカが約156円、ニュージーランドが約249円(3NZドル)。10個入りパックは、フランスが約302円(2.33ユーロ)。ちなみに、日本では、10個入りパックで252円(*1)です。12個入りパックは、オーストラリアが約469円(5.3豪ドル)、スウェーデンが約270円(20クローナ)。

ちょっと比較しづらいので、卵1個あたりに換算してグラフにしてみましょう。

卵1個あたりの価格は、約25~26円の間に日本を含めた3カ国。それより安い国が2カ国、高い国が3カ国という分布です。

中でも目を引くのが、オーストラリア、ニュージーランドのオセアニア両国。ほかの国々よりも、1個当たり10円以上も高く、10個入りパックではその差は100円以上も開きます。日本人にとっても、少々高く感じられる値段ですよね……。

牛乳が一番安い国はドイツ、高い国は日本

食品からもう1品、牛乳についても比較してみましょう。

牛乳に関しては、日本同様、今回調査した国や地域でも1リットルサイズが多く売られているようです。フランスは約144円(1.11ユーロ)、ドイツは78円(60セント)、イタリアは約130~169円(1.0~1.3ユーロ)、スウェーデンは約136~177円(10~13クローナ)、アメリカは約119円、オーストラリアは約177円(2豪ドル)。
ちなみに、日本では約222円です(*1)。

ニュージーランドでは、2リットルサイズで約291円(3.5NZドル)です。こちらは、1リットルサイズに換算し、グラフにしました。なお、現地での価格に幅があった場合には、その中間値を採用しています。

半数以上の国で、約140~160円の価格帯に集中しています。それよりも安価なグループに属しているのが、ドイツとアメリカです。アメリカの価格も意外な気がしますが、驚くのがドイツ! 同じEU諸国のほぼ半値です。そういえば卵の価格も、ドイツが最安値でした。

逆に高価な国は、オーストラリアがまたしてもランクイン。そして、最高値を記録したのはわが日本。日本って、牛乳の高い国だったんですね……。

海外では青果、肉、乳製品が安い?

ここからはもう少しフリーなスタイルで各国の食品の価格を見ていきましょう。 卵、牛乳でともに最安値を記録したドイツでは、どんなものも安く買えるのでしょうか?

食品は全体的に安いですが、特に日本との差が大きいのは乳製品(ヨーグルト約52円/500g、バター約130円/250g、カマンベールチーズ約130円/1個)や果物(りんご約260円/1kg、メロン約260円/1個)、ビール(約130円/1L)などです」(ドイツ)

しかし、ほかの国も負けてはいません。

農業国なので、農産物は全体的に日本より安いです。例えば、サーロインステーキは約2,847円/1kg、メロンは約299円/1個、ジャガイモは約494円/1kgです」(フランス)

国内で生産された野菜や果物は安いです。トマトなら、約130円/1kgで買えます」(イタリア)

日本で塊のチーズを買おうとすると高いですが、こちらでは種類も多く、安く買えます」(スウェーデン)

肉(牛挽肉・鶏もも肉約125円/100g )、バター(約422円/450g)、果物全般が安いです」(アメリカ)

生鮮食品は比較的安いです。例を挙げると、玉ネギは約159円/1kg、セロリは約257円/1束、りんごは約310円/1kg、合挽きミンチは約575円/500g、お米は約2,124円/10kg 、小麦粉は約89~177円/1kgなどです」(オーストラリア)

なるほど、青果、肉、乳製品に関しては軒並み、日本よりも安く買えるということになりますね。

ちなみに、ご参考までに、各国の月給の平均額も紹介しておきましょう。

国名月給(USドル) 月給(日本円)
オーストラリア3,234.42 $352,551円
アメリカ合衆国3,112.41 $339,252円
香港2,654.66 $289,357円
ドイツ2,587.07 $281,990円
日本2,552.66 $278,239円
スウェーデン2,535.68 $276,389円
ニュージーランド 2,460.44 $268,187円
フランス2,266.56 $247,055円
イタリア1,625.53 $177,182円

高価なモノもあるけど、その高さが普通じゃない!?

生鮮食品では安さばかりが目立ちましたが、それぞれの国で日本よりも割高に感じられるものも実は少なくありません。

生活雑貨が非常に高価です。日本の100円ショップで売られているあらゆるものが、10倍くらいの値段を付けられています。外食の費用も全体的に日本より高いですね。日本で500~800円のカフェのランチでも、パリなら約1,950円。さらに別料金のコーヒーなどを加えれば2,600円程度かかります。タバコも1箱880円以上はします」(フランス)

税金が高いので、特に嗜好品のお酒とタバコに関しては日本の2~3倍の値段が付いているものも。例えば、「マルボロ」は約801円、「ジョニーウォーカー」の「レッドラベル」は約3,517円といった具合です。家電製品も安くありませんし、洋服なども割高。外食の費用も高いです」(スウェーデン)

洗剤などは、商品のサイズが大きいから割安かと思えば、それほどお得でもないことが多々あります。トイレットペーパーも4ロールで約499円と、生活用品は安くありません。チップの慣習があるので、外食の費用も全般的に高くなります」(アメリカ)

基本的に人件費と家賃が高いので、外食費などはすべて高くなりがち。特にシドニーでは、家を買うのにも借りるのにも高額の費用がかかり、クルマ、交通費、駐車場代もなどについても同様です」(オーストラリア)

やはり、どの国に暮らしていても、すべてを安く済ませるというわけにはいかないのでしょうか。特に生活用品や外食の費用については、日本は恵まれている方だといえそうです。

お国柄がしのばれる? 物価あれこれ

パリは“芸術の都”と呼ばれるだけあって、スペクタクルや美術展などはとても手ごろな価格で見られます。オペラ座で行われるバレエやオペラも、一番高い席は約26,000円ですが、立ち見席なら1,300円程度。クラシックのコンサートも高い席で7,800円くらいです」(フランス)

アペリティーヴォ(食前酒)の習慣から、軽めに夕食をとるスタイルが流行っており、1,300~1,950円ほどの費用でも十分に楽しめます」(イタリア)

物価が高く、税金もそれなりに納めなければなりませんが、学費が基本的に無料なうえ、塾などもないので、子どもがいればメリットも多いように思われます」(スウェーデン)

ゴールドキウイフルーツでも、シーズンであれば約250円/1kg、セール時なら約166円/1kgで買えることも。もっとも、日本に輸出しているキウイは質のよいものらしいので、単純な価格の比較はできないかもしれませんが……」(ニュージーランド)

こうしてみると、その国の看板ともいえる事柄や習慣、物品ほど、安価で手に入れられることがわかります。好きなものがあるのなら、本場を目指して移住するのも、より人生を楽しむためのひとつの方法かもしれません。

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